初期薄毛の私が試した対策法
鏡を見るたびに、以前より少し額が広くなったような気がする。シャンプーの後の排水溝に、心なしか抜け毛が増えた。そんな些細な変化に気づいたのは、私が30代に差し掛かった頃でした。いわゆる「薄毛の初期症状」というやつだろうか。認めたくない気持ちと、早めに対策しなければという焦りが入り混じった複雑な心境でした。まず私が取り組んだのは、生活習慣の見直しです。睡眠不足や食生活の乱れが髪に良くないことは知っていたので、できるだけ規則正しい生活を心がけるようにしました。夜更かしを控え、バランスの取れた食事を意識する。特に、髪の主成分であるタンパク質や、ビタミン、ミネラルを積極的に摂取するようにしました。インスタント食品や脂っこい食事は極力避けるようにしました。次に試したのは、市販の育毛シャンプーや育毛トニックです。ドラッグストアには様々な種類の製品が並んでおり、どれを選べば良いのか正直迷いました。口コミや成分を比較検討し、まずは頭皮環境を整えることを重視した製品を選んでみました。シャンプーの際には、爪を立てずに指の腹で優しくマッサージするように洗い、すすぎ残しがないように丁寧に洗い流すことを徹底しました。育毛トニックも、朝晩欠かさず頭皮に塗布し、軽くマッサージを行いました。すぐに劇的な効果が現れるわけではありませんでしたが、頭皮のかゆみが少し治まったり、フケが減ったりといった変化は感じられました。また、血行促進が髪の成長に良いと聞き、頭皮マッサージも日課に加えました。指の腹を使って、側頭部、後頭部、頭頂部と、頭皮全体を優しく揉みほぐすのです。最初は面倒に感じることもありましたが、続けていくうちに頭がスッキリする感覚があり、リラックス効果も感じられるようになりました。さらに、専門書やインターネットで薄毛に関する情報を集め、AGA(男性型脱毛症)の可能性についても考えるようになりました。もしAGAであれば、自己流のケアだけでは限界があるかもしれない。そう思い、一度専門のクリニックで相談してみることも検討し始めました。私の初期薄毛対策は、まだ道半ばです。しかし、何もしないで悩み続けるより、自分でできることから行動を起こしたことで、少し前向きになれた気がします。薄毛は誰にでも起こりうる問題であり、早期に対策を始めることが大切だと、身をもって感じています。