AGA治療薬は進行速度にどう影響?

投稿日2023年10月25日 投稿先 薄毛

AGA(男性型脱毛症)の進行速度は、治療薬の使用によって大きく影響を受ける可能性があります。AGA治療の主な目的は、薄毛の進行を抑制し、現状を維持すること、そして可能であれば発毛を促し、毛量を増やすことです。現在、AGA治療薬として広く用いられているのは、主にフィナステリドやデュタステリドといった5αリダクターゼ阻害薬と、ミノキシジルです。これらの薬剤がAGAの進行速度にどのように作用するのかを見ていきましょう。まず、フィナステリドやデュタステリドは、AGAの根本原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制する働きがあります。DHTは、毛乳頭細胞にある男性ホルモン受容体と結合し、毛母細胞の増殖を抑制することで毛髪の成長期を短縮させます。これにより、毛髪は太く長く成長する前に抜け落ちてしまい、徐々に薄毛が進行します。5αリダクターゼ阻害薬は、テストステロンからDHTへの変換を阻害することで、毛包に対するDHTの影響を軽減します。その結果、短縮されていた毛髪の成長期が正常化に近づき、毛髪が太く長く成長する時間が増えます。これにより、抜け毛が減少し、AGAの進行速度が遅くなる、あるいは停止することが期待できます。多くの場合、服用開始から3ヶ月から6ヶ月程度で抜け毛の減少や現状維持の効果が現れ始めると言われています。次に、ミノキシジルは、主に外用薬として用いられ、頭皮の血行を促進し、毛母細胞を活性化させる作用があるとされています。また、毛髪の成長期を延長する効果も報告されています。ミノキシジルを使用することで、細く弱々しくなった毛髪が太く成長しやすくなり、発毛が促されることが期待されます。これにより、薄毛の進行が抑制され、見た目の毛量が増加する可能性があります。これらの治療薬は、AGAの進行を完全に止めて元通りにする魔法の薬ではありません。しかし、早期に治療を開始し、継続的に使用することで、多くの場合、AGAの進行速度を大幅に遅らせることが可能です。治療効果には個人差があり、効果が現れるまでの期間も異なりますが、医師の指示に従って正しく使用することが重要です。治療を中断すると、再びAGAが進行し始める可能性があるため、継続的な治療が基本となります。